ミドリムシの栄養素「59種類」を成分ごとに解説
ミドリムシには59種類の栄養素が豊富に含まれています。
59種類の栄養素といわれてもなかなかイメージがわきにくいですが、具体的にはどのような成分が含まれているのでしょうか?
今回は「ミドリムシの栄養素の成分を徹底解説【人の健康に必要な59種類】」を案内します。
ミドリムシに含まれている59種類の栄養素を一つひとつ説明しますので、ミドリムシの効果を実感しながらサプリを続けていただけると思います。
この記事のもくじ
1.ミドリムシに含まれる59種類の栄養素
ミドリムシが健康補助食品として人気があるのは、「ミドリムシだけを摂取していれば生きていける」といわれるほど栄養素を豊富に含んでいるからです。
その数なんと59種類。
ビタミン、アミノ酸、ミネラルなど人の健康に役立つ成分だけを豊富にバランスよく含んでいることから、ミドリムシは「未来のスーパーフード」とも呼ばれています。
ミドリムシに含まれる栄養素
- ビタミン・・・14種類(プロビタミンのα-カロテン、β-カロテンを含む)
- アミノ酸・・・18種類
- ミネラル・・・9種類
- 不飽和脂肪酸・・・11種類
- その他の栄養素・・・7種類
こんなにも豊富な栄養素がミドリムシにはバランスよく含まれているのです。
それぞれの栄養素について詳しく解説します。
2.ビタミン
ビタミンは、人間が生きていくために不可欠であるものの体内で必要量を作ることができない栄養素の総称です。
例えば、ビタミンAとビタミンCは同じビタミンですが成分は全く異なるものです。
ビタミンは現在13種類が確認されていますが、ミドリムシにはその全てが含まれています。
ミドリムシに含まれているα-カロテンとβ-カロテンはどちらも体内でビタミンAに変わります。このような栄養素のことをプロビタミンといいます。
ビタミンは種類によって働きも効果も全く異なりますが、
- 抗酸化作用によって老化や病気を予防してくれるもの(ビタミンC、ビタミンE)
- 血液を作る働きを助けてくれるもの(ビタミンB12、葉酸)
- タンパク質の合成や代謝にかかわるもの(ビタミンB2、ビタミンB6)
など、どれも健康に不可欠な栄養素です。
ビタミンの中には、ほとんど植物からしか摂れないもの(ビタミンC、ビタミンKなど)とほとんど動物からしか摂れないもの(ビタミンB2、ビタミンB12など)がありますが、動物と植物の両方の特徴を持っているミドリムシからはどちらも摂れるという点がミドリムシの栄養成分の大きな特徴です。
3.アミノ酸
引用元:JAPAN SPORT
ミドリムシにはタンパク質の成分となるアミノ酸20種類(必須アミノ酸9種類・非必須アミノ酸11種類)の内、18種類(必須アミノ酸9種類・非必須アミノ酸9種類)が含まれています。
必須アミノ酸も非必須アミノ酸も、どちらもタンパク質を作るために不可欠な成分です(「非必須」だからといって「不要」という意味ではなく、あくまで体内で作ることができる、という意味です。)
必須アミノ酸9種類のバランスは「アミノ酸スコア」という数値によって表されます。この数値は100点満点で100に近いほどタンパク質が体内で有効利用されます。
お肉や魚などの動物性たんぱく質と大豆製品は非常にアミノ酸スコアが高く、大豆以外の植物性タンパク質は数値が低くなる傾向がありますが、ミドリムシのアミノ酸スコアは83。動物性たんぱく質に近いレベルの非常に高い数値です。
主な食品のアミノ酸スコア
- 牛肉・・・100
- 豚肉・・・100
- 魚類・・・100
- 卵・・・100
- 牛乳・・・100
- 大豆・・・100
- ミドリムシ・・・83
- じゃがいも・・・68
- 白米・・・65
- みかん・・・50
- パン・・・44
また、一つひとつのアミノ酸の機能性についても、さまざまな種類や働きが知られています。
- リジン・・・免疫抗体の材料
- トリプトファン・・・セロトニンの原料成分。気持ちを安定させる働き。
- アルギニン・・・成長ホルモンを合成する材料となる成分。骨を丈夫にしてくれる。
- プロリン・・・皮膚の再生力を高める働き。
- セリン・・・肌の保湿成分を高める働き。
4.ミネラル
人間の体に必要とされるミネラルは16種類あり、生命活動に欠くことのできない代謝調節作用などの多くの生理作用と密接な関係をもっています。(その内13種類について厚生労働省が摂取基準を設けています。)
ミドリムシには、亜鉛、リン、カルシウム、マグネシウム、ナトリウム、カリウム、鉄、マンガン、銅の9種類が含まれています。
特にカルシウムや鉄、亜鉛などのミネラルは現代人が不足しがちな栄養素といわれています。
ミネラルの代表的な役割を紹介します。
- カルシウム、リン・・・丈夫な骨と歯の成分となり、生命維持にも不可欠
- 鉄・・・ヘモグロビンの主成分として全身に血液、酸素を運ぶ。不足すると貧血の原因に。
- 亜鉛・・・代謝や免疫、コラーゲンの生成に関わり、健康な皮膚や骨の維持にも重要。
5.不飽和脂肪酸
脂肪酸は脂質の大半を占める成分です。
脂肪酸には、飽和脂肪酸(お肉の赤身など動物性の資質に多く含まれ、取りすぎると生活習慣病のリスクが高まります)と不飽和脂肪酸(コレステロール値を下げる働きがあります)に分かれます。
もしかしたら不飽和脂肪酸という名前よりもDHAやEPAという栄養素の名前の方が馴染み深いかもしれませんね。最近、健康食品などでもおなじみですし、ブームになっているサバ缶などでもよくこれらの健康効果が喧伝されてますね。
ミドリムシには、DHA、EPAをはじめ、11種類の不飽和脂肪酸が含まれています。
n-3系(DHA、EPA、α-リノレン酸など)、n-6系(リノール酸、アラキドン酸など)は必要量が体内で生成されない必須脂肪酸です。
分類 | 栄養素 | 含まれるもの | 役割 |
---|---|---|---|
n-3系(オメガ-3) | DHA | 魚油 | ・血圧低下 ・悪玉コレステロール低下 |
EPA | 魚油 | ||
α-リノレン酸 | しそ油・エゴマ油 | ||
n-6系(オメガ-6) | リノール酸 | とうもろこし油・サフラワー油 | ・コレステロール低下 ・不足すると肌トラブル、成長の遅れ |
アラキドン酸 | 魚油・肝油 | ||
n-9系(オメガ-9) | オレイン酸 | オリーブ油・ひまわり油 | ・コレステロール低下 |
どちらも非常に健康に良い成分ですが、n-3ばかりを摂取し続けているとn-6欠乏症になり、n-6ばかり摂取し続けているとn-6は善玉コレステロールも低下させてしまうので健康によくありません。
バランスよく両方を摂取する必要があります。
不飽和脂肪酸がまんべんなく11種類も摂れるのもミドリムシならではのメリットですね。
6.その他の栄養素
ミドリムシに含まれるその他の栄養素の中にも非常に健康にメリットのある成分がたくさんあります。
代表的な栄養素を紹介します。
・食物繊維のような成分(パラミロン)
パラミロンは地球上でミドリムシだけにしか存在しない食物繊維のような成分です。
便秘解消、デトックス効果、乳酸菌を活性化させる作用があり、腸内環境をキレイにしてくれます。さらに腸をキレイにすることで、免疫がアップしてがんやアレルギー、インフルエンザの予防、症状緩和にも効果が期待されています。
パラミロンについて詳しくは下記の記事をご参照ください。
「ミドリムシのパラミロンが持つ驚きの4つの効果とは?」
・フィトケミカル(クロロフィル、ルテイン、ゼアキサンチン)
フィトケミカルは、本来は植物が紫外線や害虫から身を守るために作り出す物質ですが、強い抗酸化作用を持つものが多く、老化や生活習慣病の予防に効果が期待される成分です。
分類 | 種類 | 役割 |
---|---|---|
クロロフィル | ・強い抗酸化作用(エイジングケア・老化防止) ・口臭、体臭予防 |
|
カロノテイド | ルテイン | ・目を紫外線から守り、加齢によるがん病予防から守ってくれる |
ゼアキサンチン | ・視力低下や白内障の予防 |
7.まとめ
ミドリムシには59種類もの栄養素が含まれています。
59種類ともなると全てを把握しようとするととても覚えきれなくて頭の中がこんがらがってしまいそうですが、グループごとに分類して理解していけばわかりやすいと思います。
そして、「ミドリムシだけで人に必要な成分がほとんど含まれている」というだけあって、健康にとってとてもメリットのある成分が数多く含まれています。
大きな特徴としては、動物と植物両方の栄養素がミドリムシだけで両方摂れることで、このような栄養素を持つものはなかなか他にはありません。さらに、パラミロンという地球上でミドリムシにしか含まれていない成分も、人の健康にとってとても大きなメリットをもたらしてくれます。
気になる方はミドリムシのサプリメントなどを試してみてはいかがでしょうか?